「先天性」相貌失認の人は、文字通り先天性ゆえに、自分の症状に気が付いていない人が多いと思います。

自分の見え方が他の人とちがうなんてことは、そもそも夢にも思っていません。

わが子ソボも17歳になるまで全く気づいていませんでした。

ですが、もしご本人だけでなく、ご家族やお知り合いの方の中に相貌失認かもしれないという方がいらっしゃいましたら、次の症状をご参考にして頂けると確認できるかもしれません。

ただし、こちらはあくまでもソボのケースです。絶対ではありません。
症状や程度には個人差があることを予めご了承下さい。

本人もしくは周囲の人が確認する症状

人の方を向いて話さない
目を合わせない
人に興味を示さない
人の名前と顔を覚えない
独り言（実際は違う）を話す
あまり人と遊ばない
一人遊び（手作業や感覚を楽しむ遊び）を好む
運動神経が鈍い（ように見える）
球技が苦手
初めての食材を怖がる
立体（距離感）がわからない
人混みが苦手
大きな音を怖がる（感覚過敏）
急に髪や手などを触られるのを嫌がる
年相応の社会性が育たない
羞恥心が育たない
周囲の状況（空気）が読めない
動画／ゲームをあまり好まない
驚きやすい
人の表情がわからない
あまり人の区別がつけられない
独りだけ別行動する
割と怖がり
仲良しの友達ができない
整理整頓ができない
迷子にやりやすい
転びやすい（不注意によるケガが多い）
じっと空中を見つめる（細かいものを見る）
細部にこだわる

本人が確認する症状

過去記事の「相貌失認の見え方①②③」をご参考ください。
もし同じ見え方をしているようならば、もしかしたら相貌失認かもしれません。

ただし相貌失認の見え方には、私が知らない様々なパターンや個人差があると思います。何度も申し上げました通り、こちらはあくまでもソボのケースであることを繰り返し明記しておきます。

そして相貌失認の人は、注目した部分だけがインパクトを伴って拡大されて見えます。そのため「見る」という作業は、視線を上下左右に動かしながら進めていく作業になります。

大変だとは思いますが、そこを何とかがんばってご覧頂けたらな、と思います。
本当にがんばってくださいね！それではどうぞ。

相貌失認の矯正方法

ソボと見え方がおおむね合致した人は、もしかしたら相貌失認が矯正できるかもしれません。

相貌失認は、あるメガネをかけることによって、人の顔が認識できるようになります。

それは「カラー偏光レンズ」を使用することです。試しに「カラー偏光レンズ」を販売しているメガネ屋さんへ行って、さまざまなレンズをお試しになってみてください。
ソボの場合は「コントラスト（立体）強化タイプ」を使用しています。

こちらの矯正方法は、書籍にも載っています。どうぞご参考ください。

リンク

ちなみにソボに適合したレンズをお知りになりたい方は、下記記事にて、メーカや種類の詳細が紹介されております。よろしかったらこちらも併せてご参考ください。

あとがき

先天性相貌失認の人は、自分が相貌失認だということに気がついていません。
もし上記の「本人もしくは周囲の人が確認する症状」に思い当たる節が多い方は、断言はできませんが、相貌失認の可能性を疑いましょう。

ただし上記の症状は、一過性ではなく継続性があります。程度に関しても、生活に支障が出るレベル、とお考え頂きたいと思います。

従って、少し該当するからと言って、むやみやたらに神経質に考える必要はありません。はい。

また、上記の症状は、相貌失認だけでなく自閉症スペクトラムや統合失調症の症状ともよく似ています。

そこは慎重になる必要があります。最終的な判断は専門機関にご相談下さるようお願い致します。

(専門機関は少ないですが)

一人でも多くの相貌失認の方が矯正し、今よりも過ごしやすい人生を歩めますように、願いを込めて。

ご精読ありがとうございました。