相貌失認がんばり隊

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相貌失認時代に磨かれた技術がもたらした意外なメリットとは?

わが子ソボは相貌失認のため、幼少期から壮絶な苦労をしてきました。

相貌失認が原因で起こる悪質な人間関係や、見え方による恐怖やストレスのため、パニック障害や複雑性PTSDを発症し、10年近く日常生活がままならない状態が続きました。

ですがそんなソボにも、相貌失認だったために磨かれた最高の技術があります。

それは「聞く力」です。

相貌失認の人は、目に頼ることができないため、耳に頼る生活を送っています。
そのため知らず知らずのうちに抜群の「聞く力」が磨かれました。

今回はこの相貌失認ゆえに磨かれた「聞く力」がもたらしたメリットについて、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

「聞く力」のメリット

少しの練習だけで英語リスニング高得点

ソボは中学生のときは「聞くこと」で単語を覚え、高校生のときは「語幹分け」と「聞くこと」の両方で単語を覚えるようにしていました。(それ以外選択の余地がなかったためです。)

そして17歳で相貌失認が矯正されて以来、you tube でアメリカンアニメを観ることにはまりました。やがて2~3か月も経過すると、和訳がなくても十分にアニメの内容を理解することができるようになりました。

そして迎えたセンター試験でのリスニング。

ソボはセンター1か月前になって初めて、リスニング教材を手に取りました。
すると、なぜかリスニング教材が非常にゆっくりに感じられたのです。
その原因は、アメリカンアニメ独特の早口の会話に慣れていたからだと思われます。

ですが1つだけ問題がありました。

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アメリカンアニメというものは、社会風刺やケンカ・罵りやからかい言葉・ジョークが多いのです。そのためソボは、リスニング教材に登場するような、現実的な日常会話に慣れていませんでした。

従ってそれらの会話に慣れるために、薄目の教材1冊と過去問3年分を行いました。

そしてその結果、その年の平均点は20点台でしたが、本番でも42点ほどとることができました。

ソボは現在でも時々アメリカンアニメを観て楽しんでいます。


マトモで現実的な日常会話はできないかもしれませんが、英語圏でのケンカやジョークには対応できると思います。(笑)英語圏でも生きていけるかもしれませんね

耳からの情報は、ほぼ1度で記憶する/
情報処理が速い

全てではないのですが、耳で聞いた情報は、ほぼ忘れることはありません。

授業内容や人との約束・会話をしっかりと覚えているので、非常に頼もしいです。

高校まではほぼ全授業で板書する必要があったのですが、大学では教授の話を聞いてノートをとるだけで良いので、得意です。耳と手があれば神ノートが作成できます。(笑)

また、トラウマ治療の内容も一度でしっかり覚えられます。そのため心理士さんの助言も、忘れることなく、日常生活の中に、きちんと取り入れることができます。そのおかげで、治療がスムーズに進行しました。

トラウマ処理をするときにEMDRという治療を施して頂いたのですが、心理士さんもソボの情報処理速度の速さに毎回驚かれていたようです。

また、ソボは現在アルバイトにも通っています。内容が多すぎて覚えきれないときはメモをとることもありますが、一度教えたことはしっかり遂行できるため、雇用者からの評判も上々です。

全体的に外部の人から「飲み込みが早い、覚えが早い」との評価を受けることが多いようです。

発音が難しい中国語にもチャレンジ

中国語は文法は易しく、発音や聞き取りは難しいと言われています。
中国語の発音は405あり、更に四声という声調の練習をしなければなりません。


ですがソボはもともと、言語性IQ135ということもあり、中国語にはまってしまいました。

恐らく特に語学教室へ通わなくても、英語のように独自で勝手にやると思います。


目標は中国のアニメを観ること!です。決して将来のためではないのが笑えますね。


言語性IQが高いのも、決して生まれながらの天才というわけではなく、耳に頼る相貌失認生活から得た恩恵なのではないでしょうか。

まとめ

先天性相貌失認で生まれて苦労の連続だったソボですが、相貌失認のおかげで磨かれた技術もありました。それは「聞く力」です。「聞く力」のメリットとしては、以下の点があげられます。

  • 少しの練習だけで英語リスニング高得点
  • 耳からの情報は、ほぼ1度で記憶する/情報処理が速い
  • 発音が難しい中国語にもチャレンジ

ソボはこれまでの学習も、どちらかというと授業で習うよりも、参考書を見て独学で学んできたことの方が多かったと思います。それが良いのか悪いのかは分かりませんが、それも相貌失認であったからこそ、だと思います。自ずと「自分のペースで学ぶ」という習慣が身に付きました。

どうかこれからの人生も無理せず、焦らず、人と比較せず、

「自分のペースで」様々なことを学び、歩んでいってほしいと切に願っています。

ご精読ありがとうございました。

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