相貌失認がんばり隊

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仰天メンタマブーツ!細部にこだわる相貌失認の人の絵の特徴

ソボは子供のとき、よく目や手足を題材にした絵を描いていました。アトリエの先生からは「発想がすごい」なんて誉めて頂いたのですが、実はそうではありませんでした。

 

ソボは相貌失認だったのです。

 

相貌失認の人は人の顔を一つの顔として認識することができません。ですが視線を上下へ移動させれば、目・鼻・口を個別に認識することができます。

人の体を見たときも同じです。

体を一つの体として認識することができません。ですが、視線を上下左右に移動させれば、それぞれ肩・手・足などを個別に認識することができます。

そのため幼少期からソボの描く絵には、体の細部が多く描かれてきました。

まず小学校低学年の時に描かれた代表作は「メンタマブーツ」シリーズです。

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この時期は何にでもメンタマ模様を付けていました。人が多い学校では、会う人会う人が目に見えていたのではないでしょうか。
他にもメンタマが飛び出している作品も数多くありますが、少し怖いので紹介するのはやめておきます。

中学生くらいになると靴などの単体ではなく、人を模した作品が増えていきます。
相変わらず目や手足を題材にしたものが多く、少し不気味ですが、相貌失認の人が見える世界観がよく表現されていると思います。

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次の作品は、中学の授業で創作した切り絵の作品です。
中央の人の手は2本なのですが、他にも8本の手が表現されています。
また人の目も2つなのですが、他にも3つの隠し目が表現されています。
絵の中心のうす黄色の部分にありますが、どこだかわかりますか?

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こちらも少し気味の悪い作品に感じられるかもしれませんが、一応校内優秀作品に選ばれ、1年間美術室に展示されました。

 

このように幼いころからソボはずっと、目や手足の絵を描いてきました。
ソボ本人は元々明るい性格なのですが、おっとりしていてそれほど自己主張をするタイプではありませんでした。だから自分の見える世界を言葉ではなく、絵で表現してきたのだと思います。

ですが本音をいうと、昔の私はソボの絵があまり好きではありませんでした。

どうしてこの子は奇妙な絵ばかりを描くのだろう。
何かおかしいところがあるのだろうか。
私の育て方が悪かったのだろうか。

ソボの作品を見るたびにいつも私はそう感じていました。でもそれは明らかにまちがいでした。ソボはおかしくなんてなかったのです。ソボは「自分の見える世界」をただ素直に表現していただけだったのです。

先日、相貌失認が矯正されたソボに、10年ぶりにメンタマブーツを描いてもらいました。立体的になったブーツの絵を見ると時の流れを感じ、感慨深いものがあります。

でもやはり気味が悪いですね。私は絶対にこんなブーツを履きたくないと思いました。